半日程度で終わるが侮れない「着眼調査」

From: Hatch
今回は、税務調査のうち、あまり聞くことのない着眼調査についてお伝えします。

年間に行われる約6万件のうち、20%強の1万7000件がこの着眼調査です。
2020年のデータですが、みなさんご存知のコロナ禍における数字です。

税務調査の種類

税務調査と一口に言っても、大きく分けて3つの調査があります。

  • 特別調査
  • 一般調査
  • 着眼調査

簡単にこの3つの種類について解説します。

特別調査とは

特別調査とは、悪質な脱税であったり、あるいは高額な脱税などに対して、数週間から数ヶ月の長期の調査期間を設けて、徹底的に行う調査を指す。

一般調査とは

一般調査とは、ある程度の下調べを経たのち、現場で行う調査を指す。

着眼調査とは

着眼調査とは、通常半日程度で行う調査を指します。

着眼調査とは

前提として、2020年11月に国税庁が発表して税務調査では、5万9683件のうち約4万件が「特別調査」と「一般調査」にあたり、残りの1万7000件が着眼調査と発表しています。

3つの調査のうち、着眼調査は半日程度で終わります。

一番軽そうに見えるが何を気をつけるべきなのか?

調査も半日で終わることから、他の調査に比べて、簡易な調査を想像できると思います。

しかし、申告漏れなどの非違の指摘率を見ていくと、決して甘くない実態が見えてきます。

着眼調査の指摘率は7割弱

この着眼調査の指摘率は7割程度で、一般調査や特別調査の9割程度の指摘率と比べても、それほど違いのない数字です。

上記の実地調査の他にも、文書などにより税務署に呼び出した上で、軽微な修正をさせる「簡易接触」の場合は、5%弱ですので、甘い調査ではないということがわかります

つまり、職員が調査に来る時点でかなり高い確率での指摘を覚悟しなくておくべきだろう。

着眼調査の追徴額は30万程度

着眼調査で指摘される追徴額の金額として、30万程度になることが一般的です

対して、簡易接触の場合は、数万円程度。

かたや一般調査と特別調査については200万円弱まで膨らみます。

とは言っても、職員が「今回は着眼調査です」という宣言などはなく、税務署内部での調査の区分です。

まとめ

職員が来る実地調査になった時点で、7割の確率でなんらかの指摘をされる。

もし、半日以上であれば9割程度、指摘されるということを心に留めおいておこう。

あらゆる調査がありますが、どのような調査が来ても対応できるように日頃からお金のコントロール力を高めましょう

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それでは、また。

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